「囲碁」は、日本で長く親しまれてきたボードゲームです。
碁盤を囲んで対局することで、自然と会話が生まれ、世代の違う人同士でも交流することができます。

世代を超えて楽しめる囲碁
囲碁は、子どもから高齢者まで、年齢を問わず一緒に楽しめるゲームです。
碁盤の上で先の展開を考えながら石を置くため、
子どもたちは、遊びながら 考える力や集中力を養うことができます。
子どもと高齢者が同じ碁盤を囲み、一手一手を考えながら対局したり・・・
そこには、普段の生活では生まれにくい世代を超えた交流があります。
囲碁を教える人が、子どもから新しい考え方を教えてもらったり、
長年囲碁を続けてきた人の経験や知識が、次の世代へ受け継がれていくこともあります。
囲碁は、単なるゲームではなく、人と人をつなぐコミュニケーションのきっかけにもなるのです。
視覚障害の人も楽しめる囲碁
では、目が見えない人も囲碁を楽しむことができるでしょうか?
「日本視覚障害囲碁普及会」では、
視覚障害のある方も囲碁を楽しめるよう、専用の「九路盤」を使った囲碁の普及活動を行っています。
一般的な囲碁では、19×19 の碁盤を使いますが
視覚障害のある人にとって「19路盤」は大きく、盤上の石の位置を触って確認しながら対局するには、
大きな負担になります。
そこで考えられたのが、9×9 の「九路盤」 です。
「九路盤」は「19路盤」よりも小さく、盤全体を手で触って確認しやすい大きさになっていて
視覚障害のある方が白石と黒石を触って区別できるように、石に凹凸がつけられています。

「九路盤囲碁」では、指先の感覚を使って盤面を把握します。
対局では、
打った場所を声に出して読み上げ、
↓
視覚障害のある方は碁盤に手を触れ、石の位置を確認
↓
「どこに石があるのか」を触覚と読み上げによって確認しながら、
頭の中に碁盤の状態を思い描く
つまり、目で見ている盤面を、耳と指先、そして頭の中のイメージで捉えます。
こうした工夫によって、
視覚障害のある方も晴眼者と同じ囲碁のルールで対局を楽しむことができます。
囲碁が初めての人も取り組みやすい「九路盤」
「九路盤」の魅力は、単に「19路盤」を小さくしたものというだけではありません。
9×9 の盤は、「19路盤」に比べて 対局時間も短く、
囲碁を初めて学ぶ人にも取り組みやすいという特徴があります。
「日本視覚障害囲碁普及会」のサイトでは、
「19路盤」の対局が1時間以上かかるのに対して、
「九路盤」は30分前後で対局でき、
囲碁のルールを教えたり学んだりするのにも適している
と紹介されています。
そのため、「九路盤囲碁」は、視覚障害のある方だけでなく、
子どもや囲碁初心者など、幅広い人が囲碁に親しむきっかけにもなります。
囲碁を通じて、障害を越えた交流を
同じ碁盤を囲み、同じルールで対局する。
そこには、障害の有無に関係なく、一人の囲碁愛好家として向き合う時間があります。
「日本視覚障害囲碁普及会」では、
1993年の設立以来、盲学校や社会人グループ、個人などに
専用の「九路盤」や「点字教材」を提供し、支援ボランティアを派遣して囲碁指導を行うなど、
視覚障害者への囲碁普及に取り組んできました。
囲碁を通して、これまで交流する機会の少なかった人同士が出会う。
そして、一緒に対局し、会話をする。
「九路盤囲碁」は、そんな人と人とのつながりを生み出すコミュニケーションの手段にもなっています。
「九路盤囲碁」のボランティア活動
目が見えるか、見えないか。
年齢はいくつか。
障害があるか、ないか。
そうした違いを超えて、一緒に基盤を囲むことができる。
「九路盤囲碁」の活動は、囲碁の楽しさだけでなく
「一緒に楽しむこと」そのものの大切さを教えてくれる活動なのかもしれません。
特別な知識や資格がなくても、誰かと一緒に囲碁を楽しむことで
立派なボランティア活動につながります。
「囲碁が好き」
「人と交流することが好き」
そんな” 好き ”という気持ちを、ボランティア活動に活かしてみてはいかがでしょうか。
→ 視覚障害者囲碁活動のボランティア募集